38歳ゲイリーマンのサバイバル

この記録がいつか自分自身の・誰かの道標になりますように

【書評】お金が増える米国株超楽ちん投資術(たぱぞう)

旦那と共に日本社会で生きていくゲイとして一定度の経済力を持ち続けたい、という願いから僕が資産運用に傾注しているのは皆さんもご存じの通りですが、それに関連して読んでみた本。(ご存じの通り、ってそもそも誰も知らないか(笑))。

 

この本の要諦は「米国株長期投資は安定して資産を増やせる可能性が高い」。根拠として「米国発企業は全世界に展開しており、そこへの投資は間接的に世界各国の経済成長に投資することになる」「経営陣の株主への責任が明確」「投資家を保護する法の整備、コーポレートガバナンスの浸透」「健全な新陳代謝が担保された証券取引所」「ITイノベーションの中心」「人口増と経済成長」といった点を挙げる。新興国では情報の非対称性等を背景にした「市場の効率性の欠如」、「高インフレ」「低い流動性」といった足枷があり、僕のような初心者には向かないマーケットだよ、という。うん、たぶんそうだろうな。

 

まして日本はこれからも粛々と経済が縮小していく哀しい国。日本国内市場が生み出す富は増えないだろうし、グローバルで戦える企業も残念ながら減っている。大地震津波をきっかけとする財政破綻リスクだって否めない。一人当たりGDP(購買力平価)は韓国にすら抜かされた。日本は茹でガエル状態だ。だから僕らは海外に投資して海外の成長の果実に与ることを真剣に考える必要があると著者はいう。悲しいけど、本当その通り・・・。

 

僕の業界を見ても、今までは「格下」扱いだった韓国企業が合併などを繰り返しつつ急激に力を付けてきている。中国企業や米国企業は強力な国内市場に支えられ、息を吹き返しつつある。日本企業のプレゼンスは今後長期にわたって縮小していくだろう。こんんなご時世では、日本株や日本REITに投資するなどして「分散」した気になっていても”給与も円&資産も円”では結局リスク分散にはならないのだ。ずっとそう考えていたもんだから、著者が言うドル建て資産を長期で形成しようという点は諸手を挙げて賛成する。

 

で、彼がおすすめするのはVanguard Total Stock Market Index(VTI)というETF。米国株式市場の大型株から小型株まで、米国に上場する株式の99.5%にあたる4,000銘柄で構成されているため成熟した大企業のみならず成長の期待される小型株も含まれている、「いわば米国市場全体をまるごと繁栄する指数」。残り0.05%はどんな理由で除外されたんだか気になるけど(笑)、とりあえずアメリカに投資しとこ!と。確かに米国には整備された資本市場と成長する市場があり、世界の成長のエンジンであることは間違いがない。なんなら、中国や台湾、インドの成長企業だって米国に上場している。そういった企業の成長をも取り込むことができるというわけだね。

 

というわけでこの本に従ってVTIを買ってみようと思います。短期的には毎月USD1,200を今年12月にかけて投資して、年内にUSD10,000程度が目標です。そのまま積み立て継続してUSD50,000くらいまで増やした所で打ち止め、あとは此処から毎年USD1,000が配当でもらえるような体制にしたいな。ってUSD50,000にするようなそんな種銭、今の僕にはありません。